部分的にほぐす事について
部分的にほぐす事について
こんにちは。並木治療院院長の倉田です。
いつもホームページを見て頂きありがとうございます。
今回のテーマは一箇所だけ集中的にほぐす事のデメリットについてです。
マッサージや揉みほぐしなどで一箇所だけ集中的にほぐしてしまうことはありませんか?
今日はこの事について具体的に深堀していきたいと思います。
こんな事ありませんか?
まずはこんな事はありませんか?
肩だけほぐして欲しい。
腰だけ集中的に揉んで欲しい。
こういった辛い箇所だけを集中的にほぐして欲しいというニーズは非常に沢山有ります。
この気持ちはもちろん分からなくもないんですが、身体というのは全体のバランスによって成り立っているので一箇所だけを集中的にほぐしてしまうとデメリットもあるわけですね。
今回の内容はしっかりと頭の中に入れておいていただきたいと思います。
デメリット3選
特定の部位に集中的に圧を入れていくとその部分というのは硬くなることがあります。
これは身体にとっての防御反応、すなわち防御性の収縮が起こっている状態のことを言います。
筋肉というのは外からの刺激に対して適応する修正を持っていますので強い圧を入れられれば入れられるほどその圧から筋肉全体を守るために硬くなることがあるのです。
揉めば揉むほど硬くなったり押せば押すほど感じにくくなってしまうということが発生します。
これは凝りを強く感じる方の間でも多いのではないでしょうか?
要するに受け手の患者さんとしてはもっもっと揉んで欲しいという思いがあったとしても筋肉としては外からの刺激に対して抵抗する形で勝手に固まっていく状態が起こるわけですね。
この外界からの刺激に対する防御性の収縮によってどんどん筋肉は硬くなってしまうという事が有りますので、圧の入れすぎや強すぎには注意をしております。
そして二つ目のデメリットは血流が局所的に滞るという事です。
基本的にマッサージやもみほぐしで圧迫をされた部分というのは一時的な拒血状態からのリバウンドによって血流量が増大することが分かっています。
ただ一箇所を集中的にほぐしすぎてしまうと毛細血管が押し潰される事によって血流阻害が起こってしまうことが有ります。
要するに圧迫の時間が長かったり強かったりすると細かい毛細血管に逆に血液が入らなくなってしまうわけです。
それによって血流が悪くなるとだるさや重さ、辛さにつながってしまうということです。
だるさや辛さを取りたくて揉んでいるはずなのにその揉んでいる部分への刺激が強すぎることによってかえって血流が入って行かない。
それによってさらに辛さやだるさが引き起こされてしまうということも発生するわけです。
大切なのはだるかったり辛かったりする部分にしっかりと血液を流し込む事ですから私達は周辺の筋から揉みほぐして行きます。
辛い箇所だけをピンポイントでやりすぎてしまうとかえって血流の阻害が起きてしまいますので気を付けて行わなければなりません。
そしてデメリットの三つ目は全体のバランスが乱れてしまうということです。
人間の体というのは筋肉や筋膜によって全体の力バランスが保たれています。
全体のバランスによって一つの個体が成り立っているということですね。
この全体バランスが乱れてしまうと他の部位で不具合が起こってしまうこともあります。
テンセグリティー構造(施術リスク)
テンセグリティー構造というのは張力によってバランスを保つ構造の事を言います。
これはマッサージなどによって一箇所だけが大きく緩んでしまうと全体のバランスが崩れてしまったり他の部位で代償的な運動が起こったりしてしまいます。
例えば、右の腰が辛いという方が右の腰だけを集中的にほぐしたとします。
そうすると背骨の両サイドにある筋肉のうち右側だけが圧倒的に緩くなり左側が硬さが残るという形になりますので右側が抜ける形になって背骨のバランスが崩れてしまうわけですね。
そうすると今まで感じたことがないような左腰に辛さが出たり、または右腰の上下の部分、背中の部分や骨盤の部分に非常に強い違和感が出ることがあります。
実際に右腰だけを集中的にほぐした結果、施術後に立ち上がれなくなってしまうようなケースもあったりします。
何事もバランスというのが大切ですから、一箇所だけを集中的にほぐしてしまうのは良くないんだという事に私達は気を付けて施術を行っております。
ほぐすアイディア
とはいえ、一箇所だけを集中的にほぐして欲しいというニーズがあることも事実です。
肩だけが辛い時の対処法としてほぐすアイデアもいくつか紹介していきたいと思います。
まず一つ目は刺激の種類を少し変えていくということですね。
一番良くないのは同じ刺激が長時間続きすぎてしまうということです。
接触面を変えたり、圧の深さを変えたりすることによって刺激の種類を少しずつ変化させていけば身体のバランスというのはそこまで大きく崩れなくなります。
または押したり揉んだりするだけではなくストレッチの様な刺激も有効です。
ずっと同じことだけをやり続けるというのが良くないわけですから、このバリエーションの考え方おすすめかと思います。
また肩が辛いという患者さんがいたとしたらまず最初に肩をほぐすわけです。
その後肩甲骨回りをほぐし、もう一度肩に戻ります。
そして肩をほぐし終わったら続いて首をほぐすわけですね。
その首のほぐしの後にはもう一度肩に戻り、さらに腕回りを経由して再び肩へと戻ってくるというような事も致します。
肩、肩甲骨、肩、首、肩、腕肩と肩をほぐすという行為を反復するわけですね。
そうすると肩周辺の筋肉が全体的にほぐれてくる感覚になってきますので、ほぐれ感としても充実度が出てくると思いますし全体のバランスを保ちながらのアプローチになってるので、結果として先ほど紹介したようなデメリットを強授しない形になってきます。
この反復や順番を変えるというアプローチを取り入れて患者さんの身体を守りつつ患者さんのニーズに答えることができるようにと心掛けております。
まとめ
それでは最後にまとめです。
今回はは一箇所だけ集中的にほぐすことのデメリットにいて考えてきました。
一箇所だけを集中的にほぐしすぎてしまうというのは逆効果の事もあります。
考えるべき事はいかに辛い箇所に血流促進を起こすかということです。
辛い箇所を局所的にピンポイントに狙いすぎてしまうとかえって血流の阻害が起こることがあります。
毛細血管が圧迫されすぎてしまうと新しい血液が流れ込んで行かないので周辺からしっかりとほぐして最も辛い箇所に最も血流を送ってあげるということが大切になります。
また人間の身体というのはテンセグリティー構造になっていますので一箇所だけを緩めてしまうと全体のバランスが崩れてしまいます。
いかに万遍なく全体的に緩めていくか、その上で手技バリエーションを豊富に持っておくということも大切になりますし、同じ手技バリエーションだとしても並び替えたり反復したり組み換えたりすることによって患者さんの身体の負担というのを減らすことができるようになります。
この辺りの施術アイデアというのはしっかりと持って施術にあたっております。
ありがとうございました。